実際にカフェを運営していく中で、数多くのメニューの取扱いがあると原価率は様々で、高いものもあれば低いものもあるというのが自然です。
利益率を高めていきたいのであれば、原価率の低いものがより多く売れた方がよいですし、反対に原価率が高いものが多く売れてしまっては利益率的には芳しくありません。
そこで考えるべき施策の1つとしてあるのが「メニューミックス (マージンミックスと表現する場合もあります) 」という考え形です。
メニューミックスとは、簡単に言うと原価率の高い商品と原価率の低い商品を組み合わせてご注文頂けるようにメニューを構成して原価率調整を行うという手法なのですが、実際に具体例がないとイメージがつきづらいですよね。
そこで今回のブログでは、メニューミックスの事例やそれを応用したアレンジ方法などをご紹介し、実戦でどのように組み込んでいけば活用できるのか、弊社なりの考え方をお伝えしていきたいと思います。
お客様の購買行動に基づいた商品設計
例えばお客様がハンバーガーを注文されることを想定してみます。
ハンバーガーをご注文されるほとんどのお客様はサイドメニューとしてポテトを頼むことがわかっているとしましょう。
そのお店のハンバーガーはこだわりがつまっていて原価率が35%と、一般的な考え方でいくと少し原価率が高めです。
ですがポテトの原価率が25%であれば、一緒にお客様からご注文頂いた時には原価率は30%まで落とすことができます。
原価率の違う商品を組み合わせ販売することで、最終的に適正な原価率に調整するというのがメニューミックスの考え方です。
お店のこだわりメニューというのは、どうしても原価率は高めになってしまいがちですので、そこを無理して原価調整せずにメニューミックスを活用することで調整するのも方法の1つと言えるでしょう。
トッピング訴求でメニューミックス
メニューミックスを応用すれば、下記のような方法も考えられます。
例えば先程の例で挙げた原価率35%のハンバーガーに、原価率25%のチーズトッピングをつけてみたらどうでしょうか。
先程と同じで、原価率は30%に調整できました。
単品のハンバーガーに、原価率の調整できるトッピングを準備するだけでメニューミックスが可能になります。
あとはトッピングメニューが売れるような訴求をいかにするかを考えれば良いのです。
コンボでメニューミックス
こちらも考え方は同じですが、コンボメニューを作るというのはどうでしょうか。
例えば、人気メニューでこだわりのつまったハンバーグプレートが原価率35%だったとします。
次にハンバーグプレートの次に人気があるチキングリルのプレートが原価率25%だったとしましょう。
例えばハンバーグとチキングリルをハーフカットにしたプレートにしてみたらいかがでしょうか。
お客様は人気の2アイテムが同時に食べられたら嬉しいので、ついついそちらを注文してしまいそうですよね?
そしてこの場合、原価率は30%になります。(わかりやすくするために話を単純化しています)
このように、コンボという形でメニューミックスすることも、手法の1つと言えますよね。
おわりに
以上のように、各商品の原価率を把握したうえで組み合わせを作り、その組み合わせをお客様にお選び頂くことがメニューミックスの成功に繋がります。
せっかくのこだわりメニューを、原価率が高いという理由からグレードダウンさせるのはもったいないので、メニューミックスを使い、売り方の工夫で原価率を調整することの方が、結果的にお客様満足に繋がると言えそうですよね。
※あわせて読みたい記事『カフェの原価率ってどのくらい?』
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