カフェの原価率の平均は?目安30%と計算方法・FL比率をプロが解説

「カフェの原価率って、結局いくつにすればいいの?」 開業準備を進める中で、そう悩んだことはありませんか?
カフェの原価率は、30%前後が一つの目安です。ただし、人件費や家賃、メニュー構成によって適正な数字は変わります。
この記事では、原価率の計算方法、フード・ドリンク別の目安、そして原価率と一緒に見るべきFL比率について、メニュー開発の現場の視点でまとめます。
【原価率はFL比率によって決まる】

一般的に飲食店の原価率は30%程度が目安とされています。
ただし30%は絶対の基準ではなく、人件費や家賃とのバランスで適正な数字は変わります。
原価率と人件費を合わせた「FL比率」を、55〜60%以内に収めるのが一般的な考え方です。
たとえば原価率が40%なら人件費は20%、人件費が40%なら原価率は20%に収めます。
開業前の収支計画にどう落とし込むかは、「カフェ開業前の収支計画で使う原価率の決め方」で詳しく解説しています。
【原価率の計算方法】

そもそも原価率とは、売価に対して材料費(原価)が占める割合のことを指しています。
原価率(%)= 原価 ÷ 売価 × 100
例)売価800円のパスタの材料費が240円の場合:240 ÷ 800 × 100 = 30%
原価に含めるのは、食材費に加えて、ソースやトッピング、付け合わせの材料費です。
テイクアウトの場合は、容器やカップなどの包材費も原価とみなしておいた方がよいでしょう。
お店全体の原価率は、月ごとに「(月初の在庫+その月の仕入れ-月末の在庫)÷ その月の売上」で計算します。メニューごとの原価率と、お店全体の原価率の両方を見るのがポイントです。
【カフェの原価率の平均・目安】

飲食店全体では30%前後が一つの目安ですが、カフェではメニューの種類によって幅があります。
| メニュー | 原価率の目安 | ポイント |
| フード(食事) | 30〜35% | 食材の使い回しと、歩留まり(ロス)の管理で調整する |
| ドリンク | 10〜30% | 原価が低く、お店の利益を支える柱になりやすい |
| コーヒー | 10~15% | カップ・ミルク・シロップなどの副資材も含めて計算する |
フードの原価率が高めでも、原価の低いドリンクと一緒に注文されれば、お店全体の原価率は整います。
セット注文を促すメニュー設計が、原価率のコントロールにつながります。
【数パーセントの原価率上昇が経営を圧迫することも】

原価率が目安を超える際には、しっかりとした『理由』が必要です。
先程お伝えした通り、FLバランスが取れていれば問題ありませんが、意図した理由もなく35%~38%の原価を慢性的にかけてしまう場合には注意が必要です。
一見、35%や38%だと『ほんの少し』の違いに見えますが、それが積もり積もれば大きなダメージとなって返ってきます。
例えば1000円の商品で考えた場合、原価率を30%で考えた時の原価は300円、38%で考えた時の原価は380円となります。
その開きは80円です。
仮にこの商品が1日あたり50食出たとすると、そこに4000円の開きが出ます。
それを1ヶ月(30日とした場合)で換算すると12万円になり、1年に換算すると144万円です。
「ほんの数%の違いだから」と甘く考えてしまうと、年間で何百万円の損失となり経営を圧迫してしまうのです。
だからこそ原価率の設定は甘く考えずに、1%の違いにも厳しくなくてはいけません。
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【原価率の管理方法】
そのような理由から、原価率はしっかりと管理しなければなりません。
弊社では下記のような『原価計算表』を使い、1商品づつ原価管理を行います。
※原価計算表

しっかりとした数値管理ができていなければ、「少し原価がかかりすぎているから配合を調整しよう」や「まだ原価に余裕があるから、品質の良い材料に変更しよう」など、コストコントロールを可視化して行うことができません。
また原価計算をせずに「大体これくらい」といった感じで勘を頼りに開発を進めてしまう『どんぶり勘定』を小規模の飲食店ではよく見かけたりもします。
どんぶり勘定ですとあくまで勘が頼りなので的確な数値情報はつかめません。
繰り返しになりますが、数%の原価率の違いが積もり積もれば年間で何百万円の損失となり経営を圧迫します。
ですので、開発を進める際にはどんぶり勘定はせずに、あなたのお店にとっての適正な数値を把握したうえでコストコントロールの意識を持つことが重要なのです。
【「減価率」で検索した方へ】
「減価率」と検索される方もいますが、飲食店で売価に対する材料費の割合を指す場合は「原価率」と呼びます。「減価」は減価償却など別の意味で使われる言葉です。
【よくある質問】
■ カフェのドリンクの原価率は、何%が目安ですか?
一般的に10〜20%ほどです。コーヒーは1杯あたり10%前後になることもありますが、カップやミルク、シロップなどの副資材も含めて計算してください。
■原価率が30%を超えたら失敗ですか?
一概には言えません。人件費や家賃が低く抑えられていれば、35%でも成り立ちます。原価率と人件費を合わせたFL比率が、55〜60%以内に収まっているかで判断します。
■原価率が高くなってしまったときは、どうすればいいですか?
ロス、盛り付けの分量、仕入れ価格の順に原因を確認します。くわしくは「原価率が高い時の対処法」をご覧ください。
【まとめ:原価率は「設定→管理→改善」のサイクルで最適化する】

現実として、数値管理が徹底できておらず原価率を正確に把握していないカフェは少なくありません。
特に個人店では「大体これくらい」という感覚で運営しているケースも多く見られます。
原価率の1%の差が、年間で何百万円という差になることを忘れずに、ぜひ数字と向き合う習慣をつけてください。
ただし、原価率を意識するあまりに食材をケチってしまうと、反対に商品の魅力も減ってしまうリスクもあるので、バランス感覚を持って数値管理にぜひ取り組んでください。
こんな方は、まずはご相談ください
☐ カフェの原価率をどう設定すればいいかわからない
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CREATIVE DEVELOPMENT株式会社は、カフェのメニュー開発・開業支援を専門とするコンサルティング会社です。原価率の設定から原価計算・メニュー開発まで、一貫してサポートいたします。
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【執筆者】
CREATIVEDEVELOPMENT株式会社
代表取締役
伊藤栄一
飲食店メニュープロデューサー、カフェメニュー開発・開業支援
『メニューの開発実績500種類以上』『専門学校で講師の実績』カフェの現場で5年間シェフを歴任し、様々なメニュー開発を行う。開発メニューの中には、テレビや雑誌に取り上げられた事例も。

