OEM

OEM活用の流れ

 

 

現在カフェをやられている方の中で、オリジナル商品を通販で販売したいと考えられている方も多くいらっしゃるのではないでしょうか。

 

実際のところ通販となると飲食業とは勝手がまったく違い、飲食店営業とは別の許認可が必要であったり、決められたルールを遵守した原材料表記の記載をしなければならなかったりします。

 

同じ食品といえども、実際には全く違うビジネスですので思った以上にハードルは高いものなのです。

 

ただ、これからのカフェのあり方は大きく変化していきそうなので、簡単には諦めず可能性を模索したいですよね。(こちらの記事を書いているのが2020年5月、現在営業自粛規制の渦中にあります)
そこで考えられる手法として、OEMがあります。

 

OEMとはつまり製造委託であり、販売したい商品の製造許可を取得している工場に依頼して代行で作ってもらう手法です。

 

では、どのような流れでOEMを進めていけばよいのか。

 

今回のブログでは、OEMを進めるにあたっての一連の流れをお伝えしていきたいと思います。

 

商品の仕様を固める

 

 

まずは通販で売りたいと考えている商品の仕様を固めます。

 

具体的には内容量と容器形状は、最初の段階で決めておかなければならない大切な項目です。

 

まずはどういう製品に仕上げ、どういう売り方をするのかを設定することが重要です。

 

通販で売りたい商品が決まっても、出口が決まっていなければどんな形状に仕上げてよいのかわからないですよね。

 

一食分に仕上げるのか、はたまた1000gなどの大容量で仕上げるのか。

 

それをどういう容器に入れ、どこで誰に向けて売るのかまで設計してみましょう。

 

OEM先を探す

 

 

仕様が固まったら、次にOEM先を探します。

 

ドリンクだったらドリンクのOEMを受託している会社、ソースだったらソースのOEMを受託している会社のように、ジャンルによって選定先は変わります。

 

ここでのポイントは2つ。

 

「設計した仕様に仕上げてもらえるのか」と「小ロットで対応してくれるか」です。

 

まず「設計した仕様に仕上げてもらえるのか」については、OEM会社ごとに対応可能な範囲に違いがありますのでその確認が必要です。

 

例えばドリンクであれば、ペットボドルは対応しているがパウチ入りには対応していないなど。

 

ですのでまずは希望する仕様に対応しているのかを確認しましょう。

 

ただし、小ロットゆえに柔軟にこちらの思い通りに作ってくれるとは限りませんので、そこは交渉しながら落としどころを探っていくといった意識も必要となってきます。

 

そして次に「小ロットで対応してくれるか」も大切です。

 

基本的にWEB検索で上位に上がってくるのは大手向きのOEM会社で、ロットも数千〜数万単位と小さく始めたい我々にとっては不向きといえます。

 

ですので、小ロットに対応しているかどうかもしっかりと確認が必要です。

 

例えばジュースのOEM会社をWEB検索で探す場合は「小ロット OEM 果実飲料」などの絞込みを行うとヒットしやすくなります。

 

販売価格を設定する

 

 

無事OEM会社が見つかり話を進めていく段階で見積りを依頼します。

 

見積り額には、製造コストの他に手元に送って頂くための送料も含まれます。

 

ですので我々は、送料も飲み込んだ上で販売価格を算出しなければならないということを注意しなければなりません。

 

ですので販売価格は、基本的に割高になるとお考え下さい。

 

そもそも価格で大手に対抗しようとしても勝ち目はまずありませんので、商品でしっかりと差別化をして価格以上の価値を感じで頂ける商品設計を心がけましょう。

 

原材料表示を確認する

 

 

カフェを運営している分には気にすることはありませんでしたが、通販で販売する以上は「食品販売」になりますので、原材料表示を行わなければなりません。

 

そのあたりの知見はOEM会社が持っているので確認程度で大丈夫だと思いますが、原材料はすべて表記しなければならないので、秘伝のレシピの場合は何を使っているのか材料が分かってしまいますので、そこは予め覚悟しておくべきでしょう。

 

発送の仕組みを作る

 

 

この辺りまで来ると、商品を製造し我々の手元まで届くまでの体制がだいぶ構築できてきていると思います。

 

そうしたら、次にやることはお客様の手元に届けるための仕組みづくりです。

 

具体的には「販売窓口作り」「在庫保管場所確保」「受注管理」「発送業務」の4点です。

 

まず「販売窓口作り」というのは、通販サイトのことを指します。

 

通販サイトには、大きく分けると自社オンラインショップ(簡単に始められる「BASE」や「STORES」などがオススメ)と外部オンラインショップ(Amazonや楽天など)があります。

 

どちらにも良し悪しがあるので、手数料や規約などを比較して最適なものを選ぶようにしましょう。

 

次に「在庫保管場所確保」ですが、OEM会社に製造してもらった商品をどこで保管するかも考えなければなりません。

 

冷蔵や冷凍な必要な場合は、依頼したロットが収納できる冷蔵庫や冷凍庫を用意しておかなければなりませんので、それなりの設備投資が必要となることを想定しておかなければなりません。

 

そして「受注管理」については、注文受付〜ピッキング〜発送までのフローをルール化しておく必要があります。

 

ここを曖昧のままスタートしてしまうと、注文に気づかなかったり商品を間違えて送ってしまったりというミスを誘発してしまいます。

 

通販サイトには受注管理のシステムが大体どこのサイトにも付いていますので、そちらを上手く活用しながらミスのないような仕組みを構築しましょう。

 

最後に「発送業務」は、宅配業者との契約を行い、受注後に発送伝票を準備して宅配業者への受け渡しまで行います。

 

よくあるのは、複数注文が入った際に伝票を間違えて貼りつけてしまうというミスです。

 

こちらも受注管理の部分と重複しますが、商品と発送先はしっかりと確認し、できれば二重チェックを行うなどでミスのないよう努めましょう。

 

おわりに

 

 

以上のような流れで、OEMを活用した商品開発〜販売開始までの段取りを行います。

 

通販を開始したとしても、はじめからまず簡単に売れることはありません。

 

しっかりと通販販売戦略を練って、地道に認知を広げて行くしかありません。

 

そもそも飲食店と食品販売では業種が違うので、2つの事業をやるつもりで準備と覚悟を持って始めるよう心がけましょう。

 

※あわせて読みたい記事『フードデリバリー導入の手順


 

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