【飲食店プロデュース】メニュー開発の業務委託について

クライアント様が新規で飲食店プロデュースを外部に依頼する場合、メニュー開発はその中の1つの要素でしかありません。
通常、業態構築はプロデューサーが中心となり、設計・デザイン・開発などのメンバーを招集しながらチームで店舗を作り上げていきます。
一方、弊社の場合はクライアント様との直接取引が基本となるため、主に「メニュー開発」や「厨房関連のサポート」を弊社で担当し、それ以外の設計・デザインはクライアント様ご自身で進められるケースが多く見られます。
結果として、クライアント様の立場から見ると「自社でプロデュースを行い、メニュー開発のみを外部に業務委託する」形になるのが一般的です。
こうした背景には、以下のような理由があります。
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メニュー開発には高度な専門性が求められること
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開発スキルを持つ料理人の確保が難しいこと
少し意外なもしれませんが、例えば飲食店プロデュースをおこなっている会社様でもメニュー開発を外部に委託していることもケースとしてあるくらいです。
特に今は人手不足が深刻化しているので、スキルを要した人材が簡単には見つからず、その不足しているスキルを外部で埋める流れは自然な事と言えるのかもしれません。
では、メニュー開発の業務委託とはどのようなご支援内容になるのか。
そのあたりの詳細についてこのブログではお知らせしていこうと思います。
『 弊社の役割について 』

まず前提としてお伝えしたいのは、メニュー開発とは単なる商品づくりではなく、お店そのものを表現する重要な要素だということです。
私たちは、クライアント様が「どんなお店にしたいのか」「どんなお客様にどんな体験を提供したいのか」を丁寧にヒアリングした上で、空間設計やブランドデザインとの整合性をとりながら、お店全体の世界観をメニューに落とし込んでいきます。
一方で、現場ではよく「SNS映えやトレンドに寄せたメニューを作りたい」というご要望を頂くことがあります。
そのお気持ちは十分理解できます。
しかし、流行を追うだけでは、コンセプトと一貫性のないメニューとなりやすく、結果的にお客様に選ばれ続けることが難しくなります。
一見すると合理的なご要望のように見えるケースでも、深く掘り下げると「とにかく話題性を得たい」「流行に乗りたい」という想いが中心になってしまっていることもあります。
もちろん、トレンドを否定するわけではありません。
重要なのは、流行を取り入れつつも “目的を見失わない” ことです。
そのため私たちは、ヒアリング段階で方向性に違和感を感じた場合、できる限り早期に軌道修正をご提案します。
とはいえ、長く温めてこられたアイデアには強い想いがあるもの。すぐに方向転換が難しい場合もあります。
その際は、事前にリスクを共有したうえで、実際の運用の中で検証しながら調整していく方法もご提案しています。
私たちの役割は、「ただ商品をつくること」ではなく、メニューという切り口から店舗全体の価値を設計することです。
流行の導入はあくまで手段であり、目的ではありません。長く愛され、選ばれ続けるお店を共につくるため、最適なアプローチをご提案させていただきます。
『 具体的なご支援内容について 』

メニューに関連する業務を分類すると、「メニュー構成の立案」「商品開発」「レシピ表作成」「原価計算」「仕入先選定」「食器選定」「機器選定」「試食会」「現場導入」などに分けられます。
それらの業務を包括的に推進するのが弊社の基本的なご支援内容で、その他にもご要望に応じて不足している部分もサポートさせて頂いています。
メニュー開発というひと言だけでは、どうしても人により業務内容の解釈が変わってきますので、事前にしっかりと言語化してお伝えするようにして、解釈に齟齬が生じないように認識合わせを行うように気をつけています。
上記はあくまで基本的なご支援内容を指していますが、先程も少し触れさせて頂いた通りクライアント様にお困りのことがあれば、設計・撮影・教育・採用・デザインなども周りにいる専門家とチームを組み対応させて頂いていますので、ケースバイケースでうまく活用して頂けたらと思います。
『 継続的なメニューのご支援も 』

これまでは、主に開業に関するお話がメインでしたが、ここからは開業後のご支援についてもお伝えしていければと思います。
メニュー開発のご支援は決して開業に限った話ではなくその後もご対応可能ですし、むしろそこからが本番とさえ思っています。
開業後、おおむねの場合は想定通りにことが運ばずに変化が求められます。
ですので、必然的にメニューも変えていかなければならず、それを数字を分析しながら継続的に行なっていくのです。
開業後はすべてが利益ありきで事を動かしていかないといけないので、ご予算許す限り伴走させて頂きながらPDCAを回していくサポートをシェフの代わりにおこなっていきます。
以上、メニュー開発の業務委託についてイメージはできましたでしょうか?
経営者様に歩み寄るシェフの代役としてご支援致しますので、もし気になることがあればお気軽にお問い合わせください。
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【執筆者】
CREATIVEDEVELOPMENT株式会社
代表取締役
伊藤栄一
飲食店メニュープロデューサー、カフェメニュー開発・開業支援
『メニューの開発実績500種類以上』『専門学校で講師の実績』カフェの現場で5年間シェフを歴任し、様々なメニュー開発を行う。開発メニューの中には、テレビや雑誌に取り上げられた事例も。

