多くの経営者様(責任者様)が、自店の人材にとても苦労し日々四苦八苦している光景を間近でよく見かけます。
我々飲食の世界は人の流動が激しくなかなか定着もしませんし、採用募集をかけても人が集まりません。
ですので採用した人材が辞めてしまっては困りますので、少し気を使ったマネジメントになってしまいがちです。
そしてその結果、雇用される側が優位となってしまい風紀が乱れてさらにマネジメントが大変になるという悪循環が生まれているのが現状のような気がしています。
弊社は開発の部分でクライアント様のサポートをさせて頂いておりますがそこで思うこととして、社員で雇用されている開発担当者(料理人)さんにも自分のお店として経営に参加している意識を持つことがより前向きなマネジメントに繋がるのではと考えています。
そこで今回のブログでは、我々から見た視点でどのようなマインドを持つことが開発担当者(料理人)にも必要であるべきなのかをお伝えしていきたいと思います。
俯瞰で物事を考える意識
経営の視点で見た時、メニューを構成する商品とは経営資源の内の一つなので味が良ければいいというだけでは足りません。
たとえ美味しい商品が開発出来たとしても、計画よりも原価がかかりすぎていたり調理に時間がかかりすぎていたりするのであれば、それは経営者(責任者)としては良い商品とはいえませんよね。
生み出す商品には利益を生む力やオペレーションとの整合性がなければなりませんし、その商品がメニュー全体の中でどんな役割を持つものなのかもはっきりしていなければなりません。
つい開発担当者(料理人)は美味しいものができればそれでよいと考えてしまいがちですが、そうではなく全体を俯瞰したバランス感覚が大切だというマインドも共有すべきだと思います。
案外そういったバランス感覚を持ち合わせていない開発担当者(料理人)は多いものなので、教育していくという意識が必要なのかもしれません。
数字に敏感になること
経営で重要となるのは突き詰めると「数字」ですよね。
日々の運営をマネジメントし、売上や利益の向上を目指すのが経営者(責任者)には求められています。
その感覚を開発担当者(料理人)にもシェアして数字ベースで考えられる教育も今後はドンドン取り入れるべきだと思います。
例えばFLコストのような概念は開発担当者(料理人)になかなか備わっていませんし、苦手意識を持っている方が大半です。
しかし反面、料理ができる人間の多くには「自分のお店を持ちたい」というニーズが存在しています。
ですので将来の勉強にもなる旨を伝えたうえで教育を施すのであれば、数字への興味も前向きに捉えられるのだと思います。
開発というのは、テーマに合った美味しくてお客様に喜んで頂ける商品を開発するというだけではなく、日々の運営が適切な数値で推移するための土台作りを行っているという意識が開発担当者(料理人)にもあったほうが確実によいのです。
おわりに
人や設備や商品など様々な資源を最適化しながらより良く向上させていく事が経営ですので、メニューも全体最適を考えながら構築していくのが、本当の意味での開発担当者の役割といえるのではと我々は考えています。
今後は少子化の影響を考えると、ますます人材採用は困難を究めていくことが予想されます。
ですので学びを与えてモチベーションを高めていきながら、自分のお店だという意識で経営に参加してもらうことが、良好な関係で末長く付き合っていけるこれからのマネジメントの方法なのではと思います。
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