【カフェ経営】これからの人材の在り方とは?
~料理人・開発担当者に求められるマインドとは~
飲食業界において、「人材」に関する悩みはつきものです。
特に近年は、人材の流動性が高く、なかなか定着しづらい現実があります。採用募集を出しても思うように人が集まらず、やっと採用できたスタッフもすぐに辞めてしまう…。
そのため、経営者(または店舗責任者)様の多くが、日々のマネジメントに頭を悩ませているのではないでしょうか。
こうした状況のなか、現場では“辞められては困る”という思いから、ついスタッフ様に対して遠慮がちなマネジメントになってしまうケースも少なくありません。
結果として、雇用される側が優位になり、職場の風紀が乱れ、さらにマネジメントが難しくなる…という悪循環に陥ることも。
私たちは飲食店の「商品開発」に関する支援を通じて、多くの現場と関わってきました。
そのなかで強く感じるのは、料理人(=開発担当者)自身が「自分のお店を経営している」という視点を持つことが、これからの時代にはより重要になるということです。
本記事では、料理人や開発担当者がこれからの飲食業界で求められるマインドセットについて、私たちの視点からお伝えしていきます。
1. 俯瞰的に考える力を養う
商品開発において、「味が良ければそれでいい」という考え方は、もはや時代遅れになりつつあります。
なぜなら、商品はあくまで経営資源の一部であり、「おいしい」だけでは、売上や利益に貢献できるとは限らないからです。
たとえば、
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原価が高すぎる
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調理時間が長くオペレーションに支障をきたす
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他のメニューとのバランスが悪い
こうした点を見落としてしまえば、どれだけ美味しくても“良い商品”とは言えません。
だからこそ開発担当者には、店舗全体を俯瞰しながら、「売れる・儲かる・回る」商品を作る意識が求められます。
これは料理人の感覚だけでは身につかない部分でもあり、教育やマインドセットの共有が不可欠です。
2. 数字に強くなること
飲食店経営において、「数字」は避けて通れないテーマです。
売上・利益・原価率・回転率…など、店舗の健全な運営はすべて数字に支えられています。
ところが、現場の開発担当者にとっては、数字への苦手意識を持っている人も多く、FLコスト(原価+人件費)といった基礎的な指標すらピンとこないケースも珍しくありません。
しかし逆に言えば、この「数字の感覚」を身につけることができれば、開発担当者は経営において非常に頼もしい存在になります。
多くの料理人には、「いつか自分のお店を持ちたい」という夢があります。
であれば今のうちに数字の知識を身につけることは、彼らにとっても大きなメリットであり、前向きに学んでもらえる余地があるのです。
3. 「自分のお店を作っている」という意識を持たせる
料理人が単に与えられた業務をこなすだけでなく、経営の一部として商品を開発しているという意識を持つこと。
これがあるかないかで、商品やサービスの質、そして店舗運営全体のクオリティが大きく変わります。
開発とは、「おいしい商品をつくる」ことだけではありません。
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メニュー全体の中での役割を明確にする
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オペレーションや利益に配慮する
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数字に基づいて改善していく
これらを理解し、行動できるスタッフが増えれば、店舗のチーム力は格段に向上します。
おわりに
少子化が進み、飲食業界の人材確保は今後さらに厳しくなっていくことが予想されます。
そんな時代に必要なのは、「雇う・雇われる」関係を超えて、一緒に店を創る仲間として関われる人材です。
学びの機会を提供し、モチベーションを引き出し、自分のお店のように関われる環境を整える。
これが、これからの飲食店に求められるマネジメントスタイルではないと思うのです。
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【執筆者】
CREATIVEDEVELOPMENT株式会社
代表取締役
伊藤栄一
飲食店メニュープロデューサー